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山の中で
生きる農家さん、
ありがとう。

岡山県 松野屋食品

楠田圭介のこだわり

僕たち「松野屋食品」が商品づくりで大事にしていること。それは、素材の持つ香り、風味、旨味を大切にし、なるべく食品添加物を使用しないことです。山の味覚を先代から受け継ぎ、時代の変化と共に改良を加えながら、お客様に喜んでいただける商品をお届けしています。

        

かつて、「山菜の佃煮」は、食卓に毎日出ていた時代がありました。僕の中では、祖父祖母の味、食卓にいつもあった身近な料理でした。しかし残念ながら、今では食卓に上がる機会も減ってしまいました。でもそれじゃあいけない。大自然の中に生きてきた山の人たちが残してくれた素晴らしい山菜料理を、次の時代にも残していきたい。先代のじいちゃんが受け継いでくれた山の味覚を、もっと多くの人に味わってもらいたい。そんな想いで商品づくりをしています。

        

昔、先代のじいちゃんがこんなことを言っていました。「灰汁(あく)を楽しみなさい」。子どもの頃は全く意味が分かりませんでしたが、この仕事をやり始めて分かりました。灰汁は全部が悪いものじゃなくて、香り、味、食感を左右する全てだと。灰汁抜きを長くすると、香りも食感も、さらには味もなくなってしまう。私たちが機械に頼らず、人の手でじっくり灰汁抜きをしているのはそのためです。絶妙なバランスが必要になる灰汁抜きは、人の手が絶対なんです。

        

産地にも当然こだわりを持っています。僕らが店を構えるのは岡山県の作州の地。京都より以西の山菜は、香り高く美味しいと言われています。山に自生している山菜を収穫してくれた農家さんの想いをしっかり伝えられるように、大切に使わせていただいています。時には、農家さんの苦労を知るため、収穫に立ち会ったこともありました。山菜が自生している場所は”マムシ”がよくいる場所で…。収穫と同時にマムシにも注意しなければならない。美味しい山菜があるのはそんな山深い自然の中なんです。だからこそ、農家さんのお気持ちやご苦労が、僕らの商品を通じて少しでもお伝えできれば嬉しいなと思っています。

        

そんな山菜を使い、真心込めて作っているのが「山菜の佃煮」。中でも特にお試しいただきたいのが、なめ茸、葉とうがらし、山ぶきの佃煮です。初めに「なめ茸の佃煮」。一般的ななめ茸は、原料の時点から“冷凍”で、僕らからすると香り・旨味を全く感じない。だから僕らは“生”の茸にこだわっています。生のまま入荷し、旨味を出すために一度冷蔵庫で寝かせます。その後、旨味をさらに引き出すために、人の手で優しくほぐし、もう一度冷蔵庫で寝かせてやるんです。

        

次に炊く作業。重要なのが「泡」。吹きこぼれる泡に旨味が詰まっているので、泡を取り出しながら炊き、再度鍋に戻してやる。すると茸は旨味の全部を吸い込んでくれます。茸の食感と旨味の中に、ほんのり醤油を感じられる味わいは、甘辛くなく白米にのせると完食間違いなしですよ。

        

次に、「葉とうがらしの佃煮」。美味しく仕上げるために大事なのが灰汁抜き。ここで手を抜くと、香りも食感も悪くなるので気が抜けません。灰汁抜きの釜の周りはサウナ状態。約2時間、暑さとの戦いが続きます。その後はようやく炊く作業。炊き時間が短いと水っぽく、逆に長いと辛い佃煮になるので、小まめに味を見極めます。ちりめんを入れて佃煮にするのが岡山の特徴なので、ちりめんからも美味しい出汁が出て、醤油との相性もいいですよ。

        

最後に、「山ぶきの佃煮」。岡山県北で採れた山ぶきを大切に使わせてもらっています。僕たちは、その日の気温・湿度によって、灰汁抜きの時間を変えています。手間暇かけないと、美味しい山ぶきにならないんです。口に運ぶと、山ぶきの香りを感じながら、噛み進めると醤油に絡んだ山椒の香りがさっぱりとさせてくれます。甘辛くなく、自然を感じられる爽やかな味わいなので、白米との相性もバッチリです。山菜本来の香り、味、食感。素材を生かした佃煮を多くの人に楽しんでもらえたら嬉しいです。

        

そういえばこんなことがありました。ある社長さんと話をしていた時のことです。モノづくりについて話していたら、「お客様に感動を渡したいよね」とおっしゃるのです。その想いにすごく共感し、僕にできることはないか?そう考えて、商品と一緒にお客様に手紙をお渡ししてみました。そしたらなんと、手紙をお渡ししてから7年も経っているのに、今でも大切に持ってくださっているお客様がいらっしゃったんです。僕らが感動をお渡ししたいと思っていたのに、逆にお客様から感動をもらっちゃいました。

        

また、広島でイベントに出品した時にも、こんなことがありました。あるご夫婦が来店された時のことです。商品のご説明をして、奥様にご購入していただけたんですが…、ご主人からは「美味しくないのに美味しいと言う人が多いから、僕は信用しないよ」と言われてしまったんです。それから1週間ほど経った時、「広島で購入して美味しかったから、これから松野屋さんへ伺います」と一本の電話が。どなただろう?と思っていたら、なんとイベントでお会いしたあのご夫婦だったんです。ご主人からは、「美味しいと薦められて初めて美味しかった。広島に来る時は必ず連絡ください」と言っていただけて。言葉では言い表せない感動を頂きました。

        

僕らはマーケティングとか利益重視とかでモノを売るのではない、商品のその先に「人」を感じていただけるような努力を怠らないこと、それが、僕らがこれからも大切にしていかなければならないことだと思っています。

        

私、「楠田圭介のこだわり」を最後まで読んでいただきありがとうございました。読んでくれたあなたに感謝を込めて、私のこだわり商品を特別に割り引きさせていただきます。どうぞお楽しみください。

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